肩関節周囲炎(五十肩)とは
40歳代以降によく発生し、肩関節の痛みと運動障害を引き起こす疾患です。
肩関節は人体の中でもっとも大きな動きが出来る関節で、
その反面安定性が悪く痛みがおこりやすいといえます。

また、寿命が40歳くらいだった江戸時代には、
五十肩は『長命病』と呼ばれていました。

今回の患者様は、スポーツ愛好家です。
初診の検査では、腕を横に上げていくと90°で痛みが起こり、
背中に手をまわすとやっと背骨が触れる程度。

治療は主に、当院が得意としている肩関節のAKA関節療法と、
患者様にご自宅で行ってもらう運動療法指導です。
2回目の治療時には痛みが軽減され、3回目の治療では腕が耳に付くまで
上がるようになりました。

この結果は当院での治療だけでなく、ご自身による運動療法の賜です。
患者様の『治そう!』と思う気持ちが、治療の相乗効果を生み出すのです。

●患者様データ
50代男性 肩関節周囲炎
2012.03.14 気管支喘息
三月は季節の変わり目です。

三寒四温を経て冬から春になりますが、近年は寒暖の差が激しく
体調を崩す方も多いですよね。
今回来院の患者様も、風邪がなかなか治らずに内科を受診したところ、
気管支喘息の診断をうけました。

お薬で大分良くなってはいるが、痰と咳と胸でなっている
ピユーピューという音を何とかしてほしいと。
お話を伺っている最中も咳き込んでいて苦しそうでした。

気管支を拡張させる自律神経の針治療を行いました。
治療途中から咳込む回数が減り、だいぶ楽になったとの事。

気管支喘息は、特に夜間に発作がおきやすいので
そのようなときは、直ぐに体を起こし白湯を飲むように説明しました。

その日の夕方、大変楽になったとご丁寧にお電話をいただき、
本当に良かったな~。と嬉しく思いました。

気管支喘息をはじめ、多くの内科疾患は自律神経の失調が関与しています。
症状を押さえる西洋医学のお薬、自律神経機能を安定させ体質改善を目指す東洋医学。
そして、両医学のいいとこどりである統合医学。

『統合医学を推し進めたい』というのが、寿徳堂開院当初からの思いです。


●患者様データ
70代女性 気管支喘息

遠方から数カ月間来院されている80代の女性。

症状は左膝から足先にかけての痛みとしびれ。
整形外科で坐骨神経痛の診断で、週に二回訪問マッサージも受けているが
経過が芳しくないとのこと。
当院でトリガーポイント針治療、指圧、電気治療を三回行ったが、
全く変わらない状態だった。

改めて再検査を実施したところ、左足の脈が弱い所見がみつかった。
そこで、坐骨神経へのアプローチから下肢の血管へのアプローチへと変更した。
すると直後から左足が暖かくなってきた。
次の来院時、経過を訪ねると、押し車を押して畑まで歩くことができたと
にこにこ笑いながら話してくれた。

坐骨神経痛と下肢の動脈硬化症は症状が似ているため、鑑別が必要な疾患てある。
ある一定期間経過観察して効果が認めないようなら再検査の上、
改めて一からの病態把握と治療プランの練り直しが必要である。

●患者様データ
80代女性 下肢の動脈硬化症
手首の小指側にあるTFCC(三角線維軟骨複合体)は
手首の衝撃吸収作用があります。
手をよく使う人や、強く手を衝いた際に痛みが出やすい箇所です。

先日来院された女性も手首の痛みを訴えていました。
動作痛やTFCC部分に圧痛があることからTFCC損傷の疑いがありました。

手関節のAKA関節療法を行い、2回目の治療時には半分くらいの痛みまで落ち着きました。
その後、『痛みが良くなったので少し様子をみます』と
嬉しい連絡がありました。

生活の中で使わざるをえない関節の痛みは、症状改善が難しいのですが、
今回は2回の治療で改善しました。

AKA関節療法とは「関節運動学的アプローチ」といい
関節の痛みに効果が高く、体のどの関節にも効果がある治療法です。

●患者様データ
40代女性 TFCC損傷