シーバー病(セーバー病) 別名:踵骨骨端症とは

10歳前後の男子に多く明らかな誘因はなく踵骨結節部に痛みを訴える
「骨端症」の一つである。
「骨端症」は、成長期に起こる骨端核(骨が成長する軟骨の部分)の障害。
代表例にオスグッドシュラッター病がある。

原因は、繰り返されるアキレス腱の牽引力によって発生する。
10歳前後では骨の発育が未発達なため、アキレス腱の強力な牽引力に耐えられず、
レントゲンで骨端核の分節化がみられるのが特徴。

今回の症例は10歳の男子でサッカー選手である。
練習中だんだんと痛くなり来院。目立った炎症所見はなく歩行時痛と圧痛があった。
圧痛場所と年齢、サッカー選手という事からシーバー病が疑われた。
骨端症で一番気を付けなければいけないのは、見逃すことによる成長障害を起こすことなので
確定診断の為整形外科を紹介。
検査の結果やはりシーバー病と診断された。

骨端症は基本的には使い過ぎにより起こるので、まずは運動の禁止を指示し、
安静にすることが必要である。
更に、炎症を抑える為超音波治療を施し、アキレス腱の牽引を少なくするテーピングを貼付した。
予後は良好である。

近年上田市も子供のスポーツが本格的になり、学校以外のクラブチームや社会体育等において
練習量が増大している傾向にある。
指導者は練習だけでなく体のケアにも注意を払うべきである。

●患者様データ
小学生 男子 シーバー病
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